さて,それでは,四次元キューブというのは,どんな図形でしょう。この定義からすると,
「x座標方向の辺(たて),y座標方向の辺(横),z座標方向の辺(高さ),w座標方向の辺(?!)がすべて等しい図形」
ということになります。
ただし,この「w座標方向の辺」というのは,たて・横・高さ全てに垂直な辺ということになるわけですが,一体そんな辺があるのでしょうか?
もちろん我々の住んでいる世界,三次元空間では,そんな辺は存在しません。四次元空間に行かねば,あり得ないわけです。それでは,三次元空間上に四次元キューブを作るのは不可能じゃないかって?
いえいえ,心配はいりません。今回,我々はこの三次元空間上に無理矢理,四次元キューブを出現させます。
話が少しそれますが,人間の網膜というのは二次元ですが,それでも,我々は立体を見て,2つの目の視差と生活上の経験から,脳が判断して立体であると認識しています。これと同様,我々は脳の判断によって三次元空間上に出現させた立体を四次元図形として認識することが可能になるのです。
それでは,次のように考えていきます。(ここからゾムを使います。)
まず,初めに,0次元キューブというもの考えます。これは,方向性がまったく無いわけですから,ただの点です。